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弁護士が解説 動物病院のためのGoogle口コミの削除

Googleの口コミは見られている?

お店や病院を探すとき,まずはGoogleマップを開いて,近くに良いところがないか検索する方は多いのではないでしょうか。

飼い主さんが動物病院を探す場合も同様に,Googleマップで検索し,動物病院のホームページや口コミを確認する方が多いでしょう。

そのため,Googleの口コミは,病院選びに際して多くの人に見られているといえます。

悪いGoogle口コミを放置すると起こること

口コミである以上,良い口コミ・悪い口コミがあります。

悪い口コミを放置してしまうと,以下のような悪影響が生じてしまいます。

・売上減少

飼い主さんが,新規来院を控えたり,転院を考えたりする結果,集客が落ち込み,売り上げが減少する。

・採用力低下

従業員が病院のイメージに不安を覚えて離職したり,イメージが悪くなって応募数が減り採用ができなくなる。

  これらの悪影響は,クリニックの維持や発展に深刻なダメージを及ぼすものといえます。

実際の書き込み事例

動物病院のGoogle口コミには,実際,以下のような書き込みがなされています。

・「高圧的」

・「手術が下手」

・「費用が他の病院の倍」

・「料金などの詳しい説明なく勝手に注射を打たれた」

・「受付が雑」

口コミが書き込まれる主なサイト

動物病院の口コミが投稿されるのは主に以下の3サイトになります。Googleで検索した際に表示されるGoogleマイビジネスを初め、カルーペットやE-PARKがございます。

◆Googleマイビジネス:Google検索やGoogleマップで企業情報を表示できるサービス
◆カルーペット:動物病院の口コミ検索サイト
◆E-PARK:飲食店,病院等,様々な施設の検索サイト

Google口コミは削除できる?

Googleのポリシーに違反している口コミは削除に応じてもらえます。

悪い口コミを削除できるかどうかについては,主に「スパムと虚偽のコンテンツ」や「違法なコンテンツ」に該当するかを検討することになります。

・「スパムと虚偽のコンテンツ」

虚偽のコンテンツ投稿,複数回にわたる同じコンテンツの投稿,同一の場所に関するコンテンツを複数のアカウントから投稿することは禁止されています。

・「違法なコンテンツ」

名誉毀損や侮辱,プライバシー権侵害等,権利を侵害するものは,違法なコンテンツに該当します。

フォームからの削除依頼の方法

  • Googleマップで自身の動物病院を検索して「クチコミ」をクリック
  • 削除したいクチコミの「…」をクリックして「口コミを報告」または「法的事項に関するヘルプ」に移動
  • 「ローカル リスティング(ビジネス リスティングを含む),クチコミ,投稿,または写真」をクリック
  • 「法的な問題:まだ記載されていない法的な問題」をクリック
  • 「リクエストを作成」をクリック
  • フォームに従って必要事項を入力
  • 「権利侵害に当たるとお考えのURL」にURLを入力

※URLの入力方法

対象の口コミにカーソルを合わせると表示される旗のマークをクリック

Or

口コミの右上にあるその他のメニューをクリックし,「不適切なクチコミとして報告」をクリック

→開いたページのURLをコピーして貼り付け

  • 「上記のURLのコンテンツが違法であるとお考えの理由」を入力

※ここできちんと法的観点からどのような権利が,どのように侵害されているのか背景事情を含めてわかりやすく伝える必要があります。しかし,法律の専門家でない限り,口コミの違法性をうまく説明することは難しいので,結局Googleに違法とわかってもらえず削除に応じてもらえないことが多いです。
そのため,フォームからの削除依頼の段階で,弁護士に依頼することをオススメします。

  • 当該口コミのテキストをコピー&ペーストして引用
  • 内容に同意するチェックボックスにチェック・署名・送信
  • Googleから自動返信で受付完了メールが届く
  • 早ければ1週間,遅くとも1か月以内には担当者より連絡のメールが届く

※削除が認められない場合,さらにメールのやりとりによる交渉で削除が認められることも。

カルーペットの口コミは削除できる?

カルーペットの口コミガイドラインに反する投稿は非公開となります。

以下のような投稿がガイドライン違反とされています。

診察に関する感想がない投稿うわさ・伝聞などの投稿

例:「混んでいて受診できませんでした」,「友達が通院しましたが,処方薬で治らなかったそうです」「この病院の看護師は冷たいと近所で評判です」

参考になる情報が不足している投稿,投稿先の医療機関とは無関係の人物・施設に関する情報

例:「診察は普通でした」,「診察に来ていた子供が走り回っていて迷惑でした」

具体的な根拠が示されない情報,主観に偏った断定的な記述

例:「いつも◯◯という薬しか出しません」,「先生は子どもが苦手です」,「人件費削減のため,看護師の人数が少ないです」,「他の病院に比べて料金が高い(安い)です」

他者への強要など,主観の範疇を超える投稿

例:「◯◯病院へは絶対に行かない方が良いです」,「ここの病院が良かったという人が理解できません」

過剰な批判,サイト上に掲載するにあたって不適切な表現を含む投稿

例:「うちのペットはこの動物病院に殺されました」,「ヤブ医者」,「金を返せ」

医療機関へのメッセージ,苦情の投稿

例:「受付スタッフを替えてください」,「セクハラ(ドクハラ)されました」,「被害を受けました」

個人の人格・人間性を否定する表現(誹謗中傷)

例:「医師の人間性(性格)に問題あります」,「受付の◯◯さんという(実名),背が高い人(身体的な特徴)の対応が悪い」

他者の権利やプライバシーを侵害する投稿

例:「◯◯先生の自宅は△△町にある豪邸です」,医師・看護師・院内従業者・他人のペットの写真など

法律・公序良俗に反する投稿,迷惑行為・犯罪行為に結びつく可能性のある投稿

例:「夜間なら,病院の前に車を停めても取り締まりがありません」

サイトの趣旨に反する投稿

営利目的・宣伝行為・個人的な売買や譲渡を持ちかける内容の投稿,関係者による投稿,口コミ業者による投稿など。

同一の病院に対する複数の投稿/その他カルーペットがサイトの趣旨に合致しないと当社が判断した投稿

「口コミ削除ご相談フォーム」から以下のフローで削除の依頼ができます。

【相談フォームへの飛び方】

お問い合わせ→医療機関の関係者の方→口コミについて相談したい→口コミご相談フォーム→口コミ削除ご相談フォーム

【実際の画面】※画像をクリック後、拡大してご覧ください。

E-PARKの口コミは削除できる?

E-PARKの口コミ利用規約によると,
⑴法令及びE-PARK定める各種ガイドライン等に抵触しない内容であれば,原則として全ての投稿が掲載されており
⑵掲載医療機関からの投稿削除要望には,原則として応じていないが,以下の事由に当たる場合は,投稿者に事実確認を行った上で,投稿を削除することがある

① 掲載医療機関に対する権利侵害に当たる場合(名誉毀損,プライバシー侵害,著作権侵害等)
② 投稿内容が事実でない場合,仮に事実であっても投稿内容に公共性・公益性が認められない場合(掲載医療機関やそのスタッフへの誹謗中傷等)

と定められています。


また,E-PARKでは,ガイドライン(投稿掲載基準)において,以下の投稿については非掲載または削除されることとなっています。
① 誹謗中傷,差別を含む不適切な表現
② 特定医療機関,医薬品などの宣伝広告と認められる内容
③ プライバシーを侵害する表記
④ 著作権等を侵害する表記
⑤ 掲載医療機関に対する抗議やトラブル解決を目的とする内容
⑥ 実際に受けていない診療の記述
⑦ 医薬品などの効果,効能に関する虚偽又は誇大な表記のある投稿
⑧ 公序良俗に反する内容,節度のない表現

フォームからの削除の方法

EPARK会員に登録・ログイン→該当する口コミの下部にある「問題のある口コミを報告」をクリック→申請フォームから削除依頼文を記入して送信

裁判手続による削除(削除仮処分)

「削除仮処分」という裁判手続きがあります。

権利侵害が一応認められると裁判所が判断した場合に,一定額の担保金(30万円程度であることが多いです。)を立てることで,「削除を仮に認める」という決定が出されます。

※担保金は,一定の手続きをすることで返還されます。

削除仮処分の決定が出されると,多くのサイト管理者やプロバイダは削除に応じてくれます。

申立てから決定がでるまでは,1か月~2か月程度かかります。

以下がおおまかな流れです。

  • 仮処分の申立書の提出
  • 審尋
  • 立担保
  • 仮処分命令の発令
  • 執行

消せない口コミに対しての対応方法は?

削除請求が認められるのは「人格権」の侵害がある場合に限られます。

営業権侵害といった経済的利益の侵害については,基本的に削除請求は認められませんが,不法行為を理由に損害賠償請求が可能な場合があります。

このような損害賠償請求や刑事告訴をするためには,書き込みをした人の氏名・住所を発信者情報開示請求により特定する必要があります。

発信者の特定までの基本的な流れは以下のとおりです。

  • サイト管理者へ発信者情報開示請求(IPアドレス)
  • プロバイダへの発信者情報開示請求(IPを使用していた契約者の開示)
  • 発信者の住所氏名が判明
  • テレコムサービス協会の書式による発信者情報開示請求(任意開示)

テレコムサービス協会という一般社団法人が提供する書式による開示請求の方法です。

  • 「発信者情報開示請求書」を作成し,サイト管理者等に郵送。
  • サイト管理者等で書類の審査(不備があれば修正依頼)。
  • サイト管理者等が書込みをした人(発信者)に対して,2週間の期間で意見聴取。
  • 発信者が開示請求に同意すれば開示される。発信者が同意しない場合でも,権利侵害が明らかであれば,開示してもらえる。

もっとも,個人情報保護の観点から任意開示に応じてもらえるのは限定的といえます。

  • 発信者情報開示仮処分

・サイト管理者に対する請求-発信者情報開示仮処分

申立てから決定までの流れは削除仮処分と同様です。

仮処分が認められるためには①被保全権利の存在と,②保全の必要性の存在が必要です。

①被保全権利の存在

発信者情報開示仮処分における被保全権利は,プロバイダ責任制限法4条に規定されている「発信者情報開示請求権」です。

この権利が認められるためには,「権利が侵害されたことが明らかであること」等を説明しなければなりません。

②保全の必要性

プロバイダがIPアドレス・タイムスタンプをもとに投稿者を特定するには,「アクセスログ」が必要となりますが,このアクセスログの保存期間は3~6か月しかありません。

そのため,サイト管理者へIPアドレス等を開示請求しているうちに,アクセスログが消えて,投稿者の特定ができなくなってしまうおそれがあるので,保全の必要性があると,説明することになります。

・プロバイダに対する請求-アクセスログ消去禁止の仮処分

投稿者を特定するためには,プロバイダに対して発信者情報開示請求訴訟(仮処分ではありません)を提起する必要があります。

この訴訟をしている間に,アクセスログが消えてしまうおそれがあるので,アクセスログ消去禁止の仮処分が必要となります。

その他の対応策(口コミへの返信)

口コミに対し,誠実な返信を行うことで,投稿者との和解や,投稿を見た第三者の不安・誤解を解くことにつながります。

事実無根であることが明らかな投稿については反論することも考えられますが,かえって炎上するリスクもあります。

そこで,基本的には①謝罪→②事実関係の説明→③原因・再発防止案の提示をして誠実に対応するのがよいです。

口コミ対策でやってはいけないこと

放置

悪い口コミを放置してしまうと,他の閲覧者から口コミの内容が事実であると誤解され,集客力が下がってしまう可能性があります。
そのため,悪い口コミに対しては,放置せずに,削除請求や口コミに対する返信をするなど対応しましょう。

反論

かえって投稿者の機嫌を損ね,炎上する可能性があります。
悪い口コミに対する対応の基本は,⑴謝罪,⑵事実関係の説明,⑶原因・再発防止策についての説明です。
謝罪においては,病院に非がないことを前面に出してしまうと,かえって批判されてしまう可能性があるので,「遺憾に思う」,「誤解を招いた」,「結果として」,「不快にさせたなら謝る」といった表現は避けましょう。
「不愉快な思いをさせてしまい申し訳ございません」などの謝罪が穏当です。

Google口コミに書込みをされたらまずすべきこと

投稿内容を確認して,事実関係を調査しましょう。

書かれている内容に心当たりがあれば,口コミへ返信する等,適切な対応を検討する必要があります。

事実でないまたは誇張されている場合には,名誉毀損や侮辱にあたり,削除できる可能性があります。まずは,Googleフォームからの削除を検討しましょう。

もっとも,口コミへの返信内容が適切か,再発防止するにはどうすればよいのか,Googleフォームでどのように書き込みが違法であると説明すればよいのか,わからないという方が多いでしょう。

弁護士に相談すれば,投稿者への対応や従業員教育等の再発防止策を適切に講じることが可能です。もちろん,投稿の違法性も適切に説明することができます。

当事務所でのサポート

なかま法律事務所では動物病院様向けにリーガルサービスを提供しております。

消せるかわからず困っている口コミでも,まずはお気軽にご相談下さい。

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書き込みを削除したい方向けに,掲示板・口コミサイト・SNS等について,削除請求や仮処分の申し立てを行います。

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投稿者を特定したい方向けに,書き込みをした人を特定するため,発信者情報開示請求を行います。

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できる限りのことをしたい方向けに,損害賠償請求や刑事告訴を含めた,最適なサポートを行います。

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